「退歩を学べ」

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 和田裕美さんのメールマガジンで、「退歩を学べ―ロボット博士の仏教的省察」 の本が紹介されていましたので、買って読みました。今はもう、いけいけどんどんの時代ではないので、という気持ちがあったからです。順番に読んでいきましたが、驚いたのがP.220の「目立たないように務める役割」の項を読んだ時です。

 N響アワーで、ヴィオラ奏者のインタビューがあり、「目立たないようにと務めている」という発言が、心に焼きついたというのです。ここまでの部分でも、「CDにほこりがついた」とか、ピアノの話など、音楽の話が多かったので、音楽に詳しいのだな、という印象はありました。でも、ここの項で、この本の著者が、名古屋のオーケストラで、二番フルートをうけもっていたことがある、ということが出てきました。このことは、筆者プロフィールには書いていなくて、本の中身を読んで初めて分かりました。

 そして、読んでいるうちに、著者の森政弘さんは、ロボットコンテストで審査員の一番目の席に座っていらっしゃる方だということに気がつきました。私は、ロボットコンテストが好きで、一時期は熱心に見ていました。ロボットコンテストで見ていた方が、フルートを吹く方だとは、想像もできませんでした。それどころか本が届いた時も、著者の名前はほとんど見ていない状態でした。一番フルートの姿勢は「進歩」、二番フルートは「退歩」と、この本では表現されています。

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