ローナ・マギーのマスタークラス(2023年9月9日)
9月9日土曜日に、滋賀県のフィガロホールへ、ローナ・マギーのマスタークラスに行ってきました。生徒さんは、3人でした。レッスン内容をざっくりとまとめます。
タファネル: アンダンテパストラールとスケルツェッティーノ
ストーリーテラーが大切。想像力を働かせて、楽譜に書いてあることと、つなぎあわせる。
pが、メランコリックか、ひとりぼっちで寂しいのか、人間的な解釈をすること。
冒頭のfは、ドラマチックに。何かを演説している感じで、「聞いてください。I have to tell you」と言っている感じで。そして、音がひいていって、月の光に照らされて水面に浮かんだ波のように。ここは、かかっているかどうかのビブラート。
ブレスをとるのも音楽。車で、A点からB点に行くために、ガソリンを入れるのではない。
パユがわさびポイントの話をよくするが、首をやわらかくして、体で音を増幅させる。
音楽は時間の芸術。フレーズのティッピングポイント(頂点)を意識する。
ディクレッシェンドで、音型が上に上がっていく時の息を入れる位置の練習として、手のひらに息をあてて、息を指先にあてていく。pになって、音程が下がらないようにするため。
スケルツェッティーノは、ふたりが言い争っている感じ。ふたりとも「自分が正しい」と言っている。
マルタン: バラード
大きな音を出す時、太く息を使えると、倍音を含んだ音になる。
自分が歌手だとイメージする。叫ばなくても、体を響かせれば、5,000人に響かせられる。自分の体を観察して、体で音を増幅させる。
曲は、おばけか何かに追われている感じ。ミステリアスだけど、恐れが入っている。
だんだんと音量が下がったら、ビブラートもゆっくりとしていく。
腕に力が入っていると、音がミュートがかかる感じになる。体に力は入れずに息は火を噴くように。
ビバーチェの部分は、悪魔の踊りの感じ。
この曲は、戦争の頃に、作曲された曲で、人々の気持ちが暗い時期だった。そこからまた立ち上がって歩き出す。克服していく感じ。
モーツァルト: フルート協奏曲第2番
アレクサンダーテクニックより、
自分は木で根をおろしている、安定している、日光に向かって頭を上に、左肩は左に、右肩は右に、と意識する。意識の変革が、肉体を変える。2Dではなく、3Dで自分の体を観察する。体が息を吸うことをじゃましないように。
フレーズの取り方がいいかどうかを確認するための練習として、同じ音で演奏してみる。