石井裕之さんの著書「壁」 を読みました。その中で、石井裕之さんがバイオリンを習っていた時の文章がありました。先生に、「この安いバイオリンでよくこれだけの音が出せたね」と言われたので、この楽器は卒業しようと思ったという話です。
私はこれを読んで、私がフルートを習い始めた、初心者用のフルートを吹いていた頃、フルートフェスティバルの練習で、自分の楽器を見てもらう機会があった時のことを思い出しました。「この楽器は、毎日最低1時間以上吹いていますね」と言われて、ちょっと吹いただけでそういうことが分かるものなのか、と感心したのです。
それからしばらくして、フルートの先生からも、「次の楽器に行ってもいいのではないか」と言われました。それで、今も吹いている、総銀製ハンドメイドのフルートを買いました。本の著者の石井さんは、先生の「楽器の最大のポテンシャルを引き出せている」というポジティブな表現に感じ入ったそうです。