2006年11月18日

「感じて動く」

 指揮者の佐渡裕さんの「感じて動く」という本を読みました。この本は、佐渡さんにインタビューしたものを別の方が書かれた本ですので、読み始めた時には、本の世界に入っていきにくかったですが、でも、だんだんとひきこまれていきました。

 一番印象に残っているのは、一万人の第九の指揮をひきうけられた時のことと、その第九のリハーサルでのやりとりの部分です。

 たくさんの人をまとめて、音楽をつくっていくあたりの、佐渡さんの心の中を見られたのは、とても良かったです。参考になることもたくさんありました。

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2006年11月11日

「遺品整理屋は見た!」

 前から読みたかった「遺品整理屋は見た!」の本をようやく読むことができました。この本を読むと、自分が亡くなった後のことを、ものすごく考えさせられます。死後1週間以上経過してから、遺体が発見されるということは避けたいです。

 私は、収集癖があるので、家の中に音楽CDやDVDなど、物が大量にあります。遺品の整理を業者さんに頼むにしても、音楽CDは、その音楽が好きな人に、自分が亡くなる前に、譲っておいた方がいいな、と思いました。

 でも、人間、いつ死ぬかは分かりませんから、物を譲るにしても、譲るタイミングが難しいです。

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2006年10月07日

共感覚

 「仕事で頭ひとつ抜きん出る裏トーク術」を読んでいると、共感覚の話がありました。共感覚というのは、五感のうち2つの感覚が同時に働く知覚様式です。(P.174より)

 その共感覚トレーニングの中で、音楽を聞いたら図形にしてみる、曲を聞いたら風景をイメージしてみるというのがありました。これは、音楽を聞いた時に、感想の文章を書くのにも、とても役立つな、と思いました。

 音楽を言葉で表現するのは、なかなか難しいのです。図形や風景なら、ひとりひとり思い浮かべるものは違うでしょうから、人と違ったものが書けます。

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2006年08月26日

フリーエージェント

 「フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか」を読みました。そのP.15に、「ニューヨーク室内交響楽団やブルックリン・フィルハーモニック、アメリカン・シンフォニー・オーケストラなど、フルタイムの団員をもたないオーケストラは、公演のたびにフリーエージェントの音楽家を集めている。」とありました。

 フルタイムの団員をもたないオーケストラなんて、考えたことがありませんでした。公演によって、音が全然違ってくるということですよね。

 いちいち音楽家を集めるのは大変なような気がしますが、こういうことも慣れれば、それほど手間がかからないものなのでしょうか。

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2006年07月29日

小さな星の王子さま

 新聞で「小さな星の王子さま」を紹介されているのを見ました。これは、コントラバス奏者の河原泰則さんの訳です。この本には、音楽や、フランス語朗読が入ったCDが入っています。

 「星の王子さま」は、最近いろいろな人の新訳で、新しい本がたくさん出ていますが、こういうCD付きの本は、珍しいので、面白いな、と思いました。

 私は、「星の王子さま」は、小さい頃にアニメーションでしていたのを少し見たことがあるだけで、はっきりとしたストーリーは、覚えていません。読みたくなりました。

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2006年07月14日

脳と心の洗い方

 「脳と心の洗い方」という本が今ものすごく売れています。この本の案内文に、「モーツァルトは、音を光のように感じていた」と書いてありました。この部分に、とても興味を持ちました。

 私は、この本の著者、出版社からの非常に長い内容案内を読んだだけで、ゾクゾクしてしまいました。注文もしました。

 本を読んだら、もっと怖く感じるかもしれません。でも、読んで、知識を持っておくことは、損にはならないだろうな、と思います。 

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2006年05月06日

世界の国歌

 先日、本屋さんで「世界の国歌」という本を、偶然見かけました。もうすぐ、サッカーワールドカップがはじまりますし、オリンピックでも、国歌を聞く機会は多いですが、歌詞の意味はまったく分かりません。この本には、国歌の歌詞が日本語で書いてありますので、とてもいいです。

 読んでいると、日本の国歌「君が代」は、歌詞がもっとも少ない国歌のひとつのようです。他の国では、国を大きくたたえるような歌詞が多いように思いました。お隣の韓国の国家は、歌詞がけっこう多く、もりあがるような感じの歌詞です。

 10年以上前に、NHK交響楽団が、「世界の国歌大全集」という56か国の国歌を収録したCDを出していたことも、今、はじめて知りました。

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2006年04月22日

CDを聞きながら翻訳する

 「翻訳教室」という本を読みました。この中で、村上春樹さんが登場されていて、音楽を小さな音で聞きながら、翻訳をするというお話をされていました。自分の小説を書くときには、ほとんど聴かないそうです。

 私も、インターネットをしている時には、たいていCDをかけていますが、それでも、文章を書くときには音楽をうるさく感じてしまうこともあります。日本語歌詞がついている歌を聴いている時には、特にそう思います。

 言葉がついていない音楽なら、そんなにじゃまには感じません。それにしても、音楽を聞きながら、翻訳するというのは、できるものなのだな、と感心してしまいました。

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2006年04月08日

音楽CDが売れると株価が上がる

 少し前に、「サザエさんと株価の関係」という面白い本があるよ、と聞いたことがありました。その時は、買いませんでしたが、今日の朝日新聞に、「身近な経済」として、この本のことが掲載されていました。

 新聞には、5つの条件でグラフが書いてありました。1番目は、「サザエさんの視聴率が下がると株価が上がる」でした。3番目に、「音楽CDが売れると株価が上がる」というのがありました。

 こういういろいろな発想がとても、面白いと思いました。いろいろなデータを集めて、株価との関係を調べているわけですから、その手間にも感心しました。

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2006年03月25日

緊張しないで話せるようになるテクニック

 「ダメな自分を救う本―人生を劇的に変えるアファメーション・テクニック」という本を読んでいると、終わりの方の章に、緊張しないで話せるようになるテクニックの項がありました。

 今まで、「緊張しないでするために」という方法をいろいろと聞きましたが、こんな方法は初めて知りました。これは、そのまま舞台で楽器を演奏する時にも使えるな、と思いました。今度、試してみようと思っています。

 私は、昔から潜在意識に興味がありますので、こういう潜在意識関係の本は、いろいろと読んでいます。

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2006年03月18日

検索キーワード

 今、「「検索キーワード」の見つけ方」という本を注文して、届くのを楽しみに待っています。サイトを持っている者にとっては、どのキーワードで検索して、サイトに来てもらっているのかを知るのは、大切なことです。

 私が、このパユのサイトを開設する時は、どのキーワードが1か月に何件検索されているかは分かりませんでしたが、今は分かります。とても便利になりました。「パユ」の検索数を、サイト開設当時に知っていたら、サイトを開設するのをためらったかもしれません。

 クラシック音楽関係の言葉で、今一番検索数が多いのは、「モーツァルト」ではないかな、と思います。2006年2月で、1か月に、91,685件、あります。

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2006年02月25日

「名画の見かた」

 以前から読みたいと思っていた「名画の見かた」という本をやっと買いました。ほんのときどき、美術館に行くことがありますが、絵画のどこを見ればいいのか、ほとんど分からず、さっと通り過ぎるだけだったからです。

 この本は、絵画に書かれている絵画から、名画を見ることを解説した本です。こういうことを考えたこともありませんでしたので、とても面白かったです。P.56に、「説明を加えている絵画」のページで、楽器の絵が描かれている、フェルメールやバビューレンの絵画が数点紹介されています。

 リュートが描かれている絵画は、何も知らなければ、楽器が描かれているな、としか思いませんが、こういうことをあらわしているのか、と知ると驚いてしまいます。

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2006年02月11日

朗読のヒント

 サザエさんで、波平役の永井一郎さんが書かれた「朗読のヒント」という本は、前から読んでみたいと思っていましたが、Amazonでは納期が長くて、買っていませんでした。先日、Amazonのページを見たら、1点在庫がありましたので、すぐに買いました。

 読みました。この本は、朗読に限らず、音楽でも絵でも、表現することを仕事をしている人なら、ぜひ読むべき本だと思いました。素晴らしい本です。山田耕筰の「砂山」の、歌の稽古につきあった時のことが書いてあります。

 「目の前に絵をつくれと言うけれど」という項です。「目の前の絵」から「いまいる空間」に、ということに、なるほど、と思いました。何度も読み返したい本です。

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2006年01月14日

モーツァルトとベートーヴェン

 井上ひさし著の「ふふふ」という本を読んでいたら、「ベートーヴェンとモーツァルトとでは、どちらが好きか」というアンケートが来た時の話が書いてありました。これについて、7ページにもわたっての文章でした。

 ベートーヴェンについての記述の方が多かったですが、私ならこんなにたくさん書けないな、と思いながら、面白く読みました。

 モーツァルトといえば、先週のNHK「クローズアップ現代」で、モーツァルト特集をしていて、やや驚きました。今年はモーツァルト生誕250年ですから、モーツァルトについて語られる機会もきっと多いでしょう。

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2005年12月11日

世界にひとつだけの花

 「これだけ差がつく!感じる人感じない人」の本を読んでいると、「世界に一つだけの花という歌がヒットしましたが、人生ではオンリーワンという価値観もあるけれど、ビジネスの世界ではナンバーワンを目指さないのは、アマチュアリズム」と書いてあって、なるほどな、と思いました。

 将棋棋士の谷川浩司さんも、新聞記事のインタビューの中で、「ナンバーワンを目指すことで得られるものがある。」とお話されていました。

 でも、ナンバーワンというのは、ひとりしかなれないから、オンリーワンという考え方のこの歌がヒットしたのだろうな、と思います。

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2005年10月08日

13歳のハローワーク

 以前にこのページで、「13歳のハローワーク」を読んで、コレペティトゥアのことを書きましたが、「13歳のハローワーク」の公式サイトができました。

 コレペティトゥアのページは、こちらですが、たしかに本よりも、サイトにした方が、関連している職業をパッと見て、クリックしていけますので、使いやすいかな、と思います。

 「音楽が好き」だけでも、かなりたくさんの職業があります。リトミック指導員というのもあるのですね。

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2005年05月28日

黄金比とストラディヴァリウス

 話題になっているけれど、まだ私が読んでいない本で「ダ・ヴィンチ・コード」がありました。最近、ようやく買って読みました。

 私は、キリスト教についての知識がほとんどありませんので、宗教についての薀蓄の部分よりも、数列や黄金比についての説明が書いてあるところの方が面白かったです。

 黄金比のことは、初めて知りました。ストラディヴァリウスのf字穴の位置や、モーツァルトのソナタ、ベートーベンの交響曲第5番の構成にも、黄金比が関わっていると知って、不思議で面白いと思いました。

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2005年04月28日

論理的に書くこと

 「できる人の書き方」の本を読んでいたら、論理的に書くためにということで、全員にあてはまらないかもしれませんが、少し変わった方法として、「フランス語を勉強すること」と「クラシック音楽を聴くこと」というのがありました。

 クラシック音楽の構成は論理的なものだ、ということが書いてあって、そう言われればそうなのかな、と思ってしまいました。フランス語の話は、少し意外な感じもしました。

 この本の著者の樋口さんは、クラシック音楽が好きで、広めたいと考えていらっしゃるようで、それはいいことだな、と思いました。

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2005年04月16日

「80人の海外成功物語」

 「80人の海外成功物語」という本があると聞いて、80という数字がけっこう多いな、と思って気になって読んでみました。紹介されている分野は、スポーツや医療などさまざまですが、音楽で活躍している人も多く、音楽は章が独立してあります。

 その中で私が一番印象に残ったのは、マリンバ奏者の高田直子さんです。「1日6時間、5年間集中すればプロになれる」という言葉が心にとまりました。

 この本は、漢字、ひらがな、カタカナ、英語の4重表記で、最初はなんとなく読みにくかったですが、慣れると普通に読めてきました。

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2005年03月12日

音楽関係の古本

 古本を販売するせどりノウハウのページを読みながら、本というのは売れなければすぐに絶版になってしまいますから、本によってはものすごく高価な本があるのだろうな、と思いました。音楽関係の本でも、絶版になって普通には買えないけれど、高価な本というのがきっとあるのでしょう。

 サイトウキネンオーケストラ関係の本でも、昨年に発売になった「小沢征爾サイトウ・キネン・オーケストラ欧州を行く」は、もちろん今でも買えます。

 けれど、他の本は、すでに絶版で中古本でしか手に入りません。インターネットが登場して、中古本が昔よりも手に入りやすくなりましたので、いい時代になったな、と思います。

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2005年02月12日

一流の顔

 「一流の顔」という本を、タイトルにひかれて本屋さんで少し立ち読みをしました。楽屋裏でのカラヤンについての文章がありました。

 「お客さんは、音楽を聴きにくるのはもちろんですが、目でも楽しみにくるのですから、それをカラヤンは意識していて、」という内容の文があり、これだけはっきりと、外見にも気を配るべきと書いているのを見るのは少ないと思いましたので、印象に残りました。

 この本は、俳優さんや、歴代総理などたくさんの人についての顔の話があります。

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2005年01月29日

舞台に立ってスマイル

 映画「サウンド・オブ・ミュージック」のモデルになった、アガーテ・フォン・トラップ(7人の子供たちの一番上の方)が書かれた「わたしのサウンド・オブ・ミュージック-アガーテ・フォン・トラップの回想」を読みました。そこにトラップファミリー合唱団のことも書かれています。

 最初はアメリカでは、なかなか売れなくて、マネージャーから「舞台に立ってスマイルせよ。」と言われて、「なんてばかなことを。」と書かれていたのには、驚きました。ヨーロッパでのコンサートでは笑顔を見せたことはなかったそうです。でも、やっぱり舞台では笑顔の方が、見ているほうは楽しいと私も思います。

 結局は、マネージャーの意見ものんで合唱団は変わっていくのですが、歌に対しては絶対的な自信があるのだな、ということは文章を読んでものすごく感じました。

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2005年01月08日

きっと、よくなる!

 本田健さんの新刊「きっと、よくなる!」を読みました。この本のタイトルは、本を読まない人でも、広告などでこの題を見るだけで、いい気分になってもらうため、ということを本田さんの対談テープで聞いた時から、ぜひ読みたいと思っていました。

 小さい話の集まりですので、読みたいところから読めますし、内容ももちろん、とてもいい本です。私が気にいったのは、「準備ばかりの人生をやめよう」の項です。(P.28)ここにジョン・レノンの「あれこれ準備していくうちに、過ぎていくのが人生」という言葉が出ています。

 この言葉は、歌に出てくるのか、ジョン・レノン語録として有名なものなのか、どういう言葉なのかな、と思いました。ともあれ、新年早々にこの本を読めたことは、幸運でした。

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2004年12月18日

美しき水車小屋の娘

 最近、文章を書くときに、読点をうつ位置を悩むことが多くなってきたので、「中学生からの作文技術」の本を買って読みました。

 この本の、第一章「かかる言葉と受ける言葉」のところに、シューベルトの「美しき水車小屋の娘」のタイトルについて書いてあります。このタイトルが文法的に正しいかどうかという話で、P.32から8ページにわたっています。「美しき」が「娘」の直前にくるほうがいいのでは、という話です。

 こういう話題にこれだけたくさんのページ数をさけることに驚いてしまいました。歌曲のタイトルとして、なじんでいますので、私はこんなことを考えたこともありませんでした。

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2004年12月11日

理想の死に方

 新聞広告で、「文藝春秋1月号」に、山崎豊子さんの小説「運命の人」が新連載開始というのを見かけて、今からまた山崎豊子さんが小説を書かれるということに驚き、この雑誌を見ました。

 そこに、「理想の死に方」というコーナーがあり、58人の著名人が文章をよせていました。音楽家では、中村紘子、フジ子・ヘミング、岩城宏之の文がありました。中村紘子さんは、ピアニストは長寿の傾向がある、ということを書かれていて、そういうものかな、といろいろなピアニストを思い巡らしていました。

 理想の死に方というと、私は、やはりぽっくりがいいと思いますが、自分が亡くなった後に、他人に自分の部屋をいろいろと見られるのは嫌なので、自分で部屋を整理した状態にはしておきたいです。

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2004年12月04日

歌が聴こえる

 以前に、音楽エッセイのページで、松本清張作「捜査圏外の条件」の小説について、書いたことがあります。この作品は、歌が、犯人を決定づけるポイントになっています。原作の小説と、ドラマ化の時では、歌が違ったということを書いたのです。

 時が違うと、流行歌も当然違いますから、原作で使われていた「上海帰りのリル」は、小説が書かれた時点で流行っていた歌だと思っていました。でも、このたび、宮部みゆき責任編集の「松本清張傑作短篇コレクション(上)」に書いてある宮部さんの文章に、「小説が書かれた時は、上海帰りのリルが、流行した時から数年間経っている」とありました。

 意外な気持ちがしました。上海帰りのリルの歌詞が、「捜査圏外の条件」の雰囲気にあっていたのかな、とかいろいろと思いめぐらすとおもしろいです。 

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2004年11月27日

サウンド・デザイン

 先日、「傑作から学ぶ映画技法完全レファレンス」の本を読みました。この本は、映像の解説が主ですが、最後にサウンドデザインのページがありました。私は、映画を見る時は、どうしても映像の方に気持ちがいきますので、音を意識するようになるのは、数回見た後です。

 入れる音というと、ラジオドラマを題材にした映画「ラヂオの時間」を思い出しました。「火がパチパチする音を、どうやって作るかも分からない若者が多くなった。」という感じのセリフがあったと思います。

 この本では、「ゴッドファーザー」の第一の標的を殺そうと準備している時の列車の音を例にあげています。映画のサウンドデザインについてだけで、1冊になっている本があると、楽しいな、と思います。

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2004年10月30日

たんぱく質と音楽

 本屋で「音楽力」という本の背表紙が見えて、ストレートなタイトルにひかれて手に取りました。日野原 重明 さんと、湯川 れい子さんの穏やかな語り口にほっとしました。

 モーツァルトのCDが癒しだけではなく、いろいろな面での効果があるのか、たくさん売れていますが、「なぜモーツァルトなのかということが、「たんぱく質の音楽」の本に紹介されている」ということが、書かれていました。

 科学的に説明する必要はないのかもしれませんが、たんぱく質と音楽というのは、すごくかけ離れているように感じますので、こういう観点で見るのは面白いです。

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2004年10月23日

パトカーのサイレン音

 人から、「アメリカ横断ウルトラクイズ」を手がけたディレクター佐藤孝吉さんの本「僕がテレビ屋サトーです」が、すごくいいと聞いて、買って読みました。

 ビートルズが来日した時につくられた番組の、録音のことも書いてありますが、「ビートルズを先導するパトカーのサイレン音15秒をつけるのに5時間が経過した」とあって、ああいう音も後からつけるものなのか、とやや驚きでした。

 あとは、羽田高速を走るビートルズの車にのせる曲選びにもかなり苦労されたようです。結局決めた曲は、「ミスター・ムーンライト」でした。私はこの曲を知りませんので、イメージがわいてこないのですが、何にしてもわずかな時間の番組でも、これだけ時間をかけて音選びをされているのですから、いい加減に見られないな、と思いました。

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2004年10月16日

ツキを呼ぶ魔法の音楽

 先週新聞広告で、「ツキを呼ぶ魔法の音楽絶対テンポ116」という本を見かけて、タイトルにひかれました。たしかに、音楽を聴くことで気分が変わることがあるからです。すぐに、本を買いました。

 本を読むと、料理や、集中力アップ、仕事効率アップなど、さまざまな分野のことが書かれていて面白かったです。私が一番印象に残ったのが、「黒柳徹子さんのテンポは、速く感じるが、テンポ116で訓練を重ねた話術を操っているので、速くても理解できる」(p.94)というところです。

 この本自体にCDがついていますが、この本の作者の方が作曲された「つきを呼ぶ音楽」のCDも発売されています。

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2004年10月02日

愛情はピアノが鳴るようなもの

 「感情表現辞典」を読みました。さまざまな作品から感情表現をぬきだしてある本ですが、読んでいると面白いです。室生犀星の「杏っ子」から、「愛情はピアノが鳴るようなもの」の表現が出ていました。どういう状況で書かれているのかな、とずいぶん考えました。

 ピアノを使った表現は他にもあって、堀辰雄の「美しい村」から、「ピアノの音のたゆたいがちな効果が(中略)私のもどかしい気持ち」が出ていました。ピアノの音は、感情表現にやはりあうのでしょうか。

 この本に、「感覚表現辞典」の宣伝がついていましたが、こちらには「音声、音響」の実例があるということですので、音楽について書きたい時には、こちらの本のほうが表現を増やすことに、役立つかもしれません。

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2004年09月25日

映画「アマデウス」のロケ地

 先日、「世界の映画ロケ地大事典」の本を買いました。モーツァルトとサリエリの関係を描いた、1984年の映画「アマデウス」のロケ地の解説ページ(p.43)を読みました。セットが造られたのは4場面のみということで、ほとんどが旧チェコスロバキアでのロケということです。

 本にも、1ページまるまるの解説です。この本には、1,600本以上の映画ロケ地が書かれていますが、1本の映画に、1ページの解説というのは、文章の分量としては、かなり多いほうです。

 モーツァルトが、ウィーンよりもプラハを好んだ、というのは、この本を読んで初めて知りました。私は「アマデウス」の映画を見たことがないのですが、この本を読んでいると、宮殿やお城に行ってみたくなりました。この本は、映画が好きな方だけではなく、海外旅行が好きな方も読まれると楽しいと思います。

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2004年08月27日

書く音楽と聴く音楽

 作家たちにインタビューしたCD付の「ナイン・インタビューズ」という本は、ずいぶん前に買いましたが、積読状態でした。このまえの「週刊ブックレビュー」でこの本の著者の柴田元幸さんが登場されましたので、それを見て、この本を読まなければと思いました。

 「シカゴ育ち」などの作品があるダイベックが、「書く音楽」と「聴く音楽」を分けているというお話をされていました。私は、書く音楽といえば、駆り立てるような音量が多い、明るい音楽かと予想しましたが、実際には、陰気で反復が多い音楽ということでした。

 意外な感じがしました。でも、反復が多ければ、かりたてられるような気持ちになるというのは、なるほどな、と思いました。

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2004年08月14日

発想法

 本屋さんで新書コーナーを見ていたら、「作曲家の発想法」という本のタイトルが気になったので、手にとりました。アイデア発想法関連の本なら、たくさんありますが、「作曲家の」というのが、珍しいように思ったからです。

 一般のアイデアを出す方法に関する本を読んでも、作曲をするにあたっては、やはり曲をつくるテクニックも必要ですし、作曲用の発想がいると思います。

 作曲家を色眼鏡で見ないで欲しい、ということがこの本の最後に書いてありました。私は、作曲家という仕事についてあまり考えたことがなかったのですが、この本を読んで少し意識するようになりました。

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2004年07月18日

芸術家と医者

 お医者さんが書かれた「医者の涙、患者の涙」という本を本屋さんで手にとりました。私は、医学関係の物語は見ますが、お医者さんが書いたエッセイはめったに読みません。どうしてこの本を読もうかと思ったかといいますと、本のタイトルの「涙」という言葉にひかれたのと、本の帯にマンガの絵が描かれていたからです。

 この本の中に、「世界を見渡すと、芸術家と医者はつながりが多い。」というところ(P.84)で、「ダッタン人の踊り」の作曲家も、医者だった、と書いてありました。ボロディンが病院に勤めていたというのは、今回はじめて知りました。

 これが書かれていた章は、医者の権力闘争の話から、急に芸術家と医者の話になるのですが、この本自体は、なかなか興味深く読めます。

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